防水工事
表以外にかかった費用は、仮設光熱費、仮設トイレ汲み取り料、給水負担金、工事期間中損害保険料の計10万円程度でした。工事期間中の掃除、完成時の美装は現場があまり汚れなかったので、依頼主と私の事務所のスタッフが行いました。その分当初の予算より約20万円費用が浮いたことになります。現場で発生したゴミは、各専門工事会社が責任をもって持ち帰る約束でしたが、結果的にはうまくいかず、2トン車1台分のゴミ処理が必要になりました。
木造の大きな空間をローコストで、というのがコンセプトでした。この目的が本当の意味で達成されたのか、ということについては、まだ結論が出せません。何故ならこの業界には、ローコストに繋がる未解決の要因が、まだ数多く残されているような気がするからです。
それはともかく、いままでの建築設計事務所としての感覚からは、驚くほどのローコスト建築であり、工務店の見積もりと比べても、かなり安くなっているのは事実です。それにしても、5,286万円から3,854万円を差し引いた1,432万円が、工務店の利益として各項目の中に隠されているとは信じがたく思いました。そこで、考えられそうな他の要因を推論してみました。
ローコストに結びつくように設計上の工夫を盛り込んだのですが、工務店の技術者は設計の意図を専門工事会社に伝える際に、充分理解されていなかったのではないでしょうか。従って、いままでのように材工共の感覚で、単純に積算数量×単価を集計しただけではないでしょうか。
工務店は下請け会、協力会といった専門工事会社のグループから見積もりをとっています。このように外注先が固定化され、価格競争が生じにくい中での見積もりは、実勢価格が反映されていない部分があるのではないでしょうか。
というようなことが考えられましたが、あるいは建設業の仕組みそのものが本当に高コスト体質になってしまった為、多くの経費を必要とするのでしょうか。